中東は世界で有数の産油国を有し、我が国は原油について中東からの輸入に大きく依存しています。中東諸国は、原油の輸出のみならず、潤沢な原油収入を活用し、欧米諸国や我が国を含むアジア各国からの技術導入により、インフラ整備や産業育成を進めています。また、中東諸国では、特に若年層の人口が急速に増加し、消費者市場としての魅力が増しています。他方、2015年7月の核合意によるイランに対する制裁緩和に見られるように、中東地域の情勢は、地政学的に複雑な問題を抱えており、絶えず変動しています。
このように市場としての高い潜在性を持つ一方で、複雑な問題を抱える中東諸国に関する案件について、当事務所は、国内外の公的機関や民間企業等のクライアントに対して戦略的なリーガルサービスを幅広く提供しております。
関連する事業分野は、資源・エネルギー、建設、金融、不動産、医療・薬事、各種製造販売業及びサービス業等、多岐にわたります。対象案件は、M&A、イスラム金融その他の金融取引及び販売店契約等を含む各種の取引案件、外国投資規制、代理店規制、経済制裁関連、輸出規制等を含む各種の法規制対応、訴訟、仲裁、投資協定に基づく紛争などの紛争解決案件、一般的な法制度及び実務運用の調査等、各種の専門領域におけるリーガルサービスを提供しております。
当事務所の中東プラクティスチームは、「サウジアラビア進出に必要なビジネス法ガイド」(2009年)、「中東諸国ビジネス法ガイド」(2010年)、「中東諸国の法律事情とUAEの民法典」(2013年)、「イスラーム圏ビジネスの法と実務」(2014年)その他多くの書籍や論文を発表しております。2015年3月には上記書籍等に記載された情報のアップデートを行い、広く中東地域をカバーする「中東ビジネス法ガイド」を発行致しました。さらに、2016年3月には「イランビジネス法ガイド」を発行し、2016年1月の経済制裁の解除以降、急速に注目を集めているイランについての情報提供も積極的に行っております。
主な案件実績
- 2022年
- 株式会社モンスターラボホールディングスによるGENIEOLOGY DESIGN DMCC社の子会社化
- 2021年
- 株式会社モンスターラボホールディングスによるECAP DMCC社の子会社化
- 2019年
- 日本ペイントホールディングス株式会社:Betek Boya ve Kimya Sanayi A.S. 社の株式取得(子会社化)
- 2018年
- 一部上場輸送用機器メーカーによるM&A
- 2016年
- 横浜ゴムによるインドAlliance Tire Groupの買収
- 2014年
- 東邦チタニウム、CristalおよびTasneeによるサウジアラビアでのスポンジチタン製造の合弁会社設立
- 2012年
- 日本・サウジアラビア産業協力フォーラムにおける法律相談
- 2010年 - 2011年
- UAEのRas Al Khaimah (RAK)首長国が発行するBondsに関する助言
- 2010年
- ジェトロ サウジアラビア法制調査
- 2008年
- コスモ石油によるアブダビでの集光太陽熱発電プロジェクト
関連する論文/セミナー等
関連するニューズレター