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書籍
陸上養殖の現在と未来
杉山泰成弁護士および松本直己弁護士が「陸上養殖参入に向けた法的理解と基礎知識」と題する論文(第2章第1節)で執筆に参加した『陸上養殖の現在と未来-産業普及・環境対応・収益化の取組から閉鎖循環式陸上養殖等システム動向、参入知識、飼育事例まで』が、情報機構より刊行されました。
第1章 陸上養殖の展望
第1節 全体展望
1. 養殖の現状と課題
2. 陸上養殖の原理と現状
3. これからの陸上養殖
4. 今後の展望
第2節 国内市場及び世界市場の状況
1. 世界の水産生産量
2. 種の多様性
3. 長い歴史を持つヨーロッパの陸上養殖
4. かけ流し方法から始まった米国の陸上養殖
5. 日本では3 度のブーム
6. 発展・増加には企業の成功体験が必要
第2章 陸上養殖の参入に向けて
第1節 陸上養殖参入に向けた法的理解と基礎知識
1. 陸上養殖事業の概要
2. 陸上養殖事業に適用され得る主な許認可・法令
2.1 内水面漁業の振興に関する法律
2.1.1 届出制
2.1.2 許可制
2.1.3 実績報告書の提出
2.2 持続的養殖生産確保法
2.2.1 持続的養殖生産確保基本方針
2.2.2 特定疾病に関する義務
2.3 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律
2.4 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
2.5 食品衛生法及び食品安全基本法
2.6 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び水質汚濁防止法
2.7 その他の法規制等
3. 養殖事業における資金調達
3.1 漁業投資ファンドによるエクイティ出資
3.2 金融機関によるローン(コーポレートファイナンス)
3.3 アセットファイナンス
3.3.1 担保融資
3.3.2 リース取引
3.4 プロジェクトファイナンス
第2節 国への届け出と活用できる補助金
1. 陸上養殖業の届出制について
2. 陸上養殖で活用できる補助事業
第3節 地域活性と陸上養殖
1. 地域課題とNTT 東日本グループが陸上養殖に取り組む意義
2. NTT 東日本グループの取り組みの特徴
3. 陸上養殖事業化プロジェクトの紹介
4. 陸上養殖の事業化・普及に向けた課題
第3章 養殖システム最新動向
第1節 陸上養殖の優位性と有効性
1. 陸上養殖のメリットとリスク
2. 陸上養殖に適したシステムとは
3. 陸上養殖に適した生物とは
4. 今後期待される陸上養殖
第2節 水質管理
1. 窒素除去技術
2. ガス交換技術
3. 粒子除去技術
4. 難分解性有機物除去技術
5. pH 調整
6. 水温、塩分濃度
7. システムの一例
第3節 ウルトラファインバブルと水産業
1. ウルトラファインバブルとは
2. ハイパーデンスナノバブル
3. 養殖とウルトラファインバブル
4. ウルトラファインバブルの水産での応用
第4節 IoT を活用した陸上養殖システムの開発/ 自動化
1.無換水飼育の取組
2.高効率温度管理システムと断熱加工の取組
3.自動給餌システム
4.飼育モニタリングシステム
5.種苗供給体制について
第5節 養殖施設運営をサポートする養殖シミュレータの構築
1.「養殖シミュレータ」の概要
2. 養殖シミュレータのメリットと活用方法
3. 養殖シミュレータの今後の展望と実用に向けた課題
第6節 閉鎖循環式養殖システムにおける養魚用飼料と給餌方法の選択における留意点
1. 餌の組成
2. 飼料中タンパク質の消化性
3. 飼料の加工・成形
4. RAS での給餌量と給餌間隔の決定
5. RAS で使用する機器と給餌の関係
第7節 給餌技術
1. 残餌を連続的に計測するシステム
2. 残餌回収・計数システムの精度
3. 給餌条件による摂餌のコントロール
4. 報酬量と摂餌活性の時間変化および摂餌量の関係
第4章 これからの陸上養殖と販売戦略
第1節 養殖の現状と陸上養殖の未来デザイン
~地球そして海から学ぶものの重要性~
1. 地球の限界~サーモンの漁獲と養殖の関係及び自家汚染
2. ノルウェーの養殖形態の転換の試行
3. SDGs モデルと閉鎖循環式養殖の関連性
4. 閉鎖循環式陸上養殖の効果と装置開発の考え方~海に学べ
5. 普及型の基本閉鎖循環飼育システムの開発とそれを使った技術普及及び社会実装
6. 嫌気性細菌を活用した有機廃水ゼロの山本・多川式ゼロエミッション閉鎖循環式モデル
7. 生物学的視点での閉鎖系での物質循環型養殖の仕組みとビジョン
8. 廃熱エネルギー利用による陸上養殖+ 植物工場の融合事例~西条市のクールアースプロジェクト
第2節 陸上養殖と環境対応
第1項 SDGs を意識した未来の循環型陸上養殖
~琉球大学が目指す農水 - 体型サステナブル陸上養殖を例に~
1. 環境への負担を減らした農水一体型システムの開発
2. 再生可能エネルギーを活用した食料生産
3. 若者を中心に人々が楽しく食料生産できる時代へ
4. 安心・安全・環境を意識した食料生産
5. 沖縄で作った養殖モデルを世界へ
6. 未来の食料生産とは
第2項 陸上養殖への再生可能エネルギー利用の取り組み
1. 再生可能エネルギー(Renewable Energy)の種類
2. 再生可能エネルギーを活用した陸上養殖
第3項 ゼロエミッションを目指す陸上養殖への取組
1. ゼロエミッションを達成する廃水処理システム
2. サツキマスを養殖するゼロエミッション型陸上養殖の適応事例
第3節 収益化の向上や産業普及に向けた取り組み
第1項 陸上養殖水産物の販売戦略
1. 水産業をめぐる現時点の状況
2. わが国の水産業に関する制度
3. 水産物の消費
4. 陸上養殖水産物のブランディングを見据えたマーケティング戦略
第2項 産業普及に適した閉鎖循環式陸上養殖のビジネスモデル
1.「Small is beautiful」とは?
2.「足るを知る」の必要性~経済学の認識の問題
3. 多品種少量生産とは?
4. FAO の循環式陸上養殖ガイドの解説
5. 我が国の種苗生産技術の潜在的価値(物・人・技)
6. 多品種・少量生産の魅力の考察
~ご当地サーモンの台頭と通販市場での価格を注目して
7. 我が国のサーモン養殖の現状~多様化するご当地サーモンの可能性
8. 陸上養殖での多品種少量生産のメリット
9. エコノミックガーデニングとは?
第3項 アクアポニックスと陸上養殖
1. アクアポニックスとは
2. アクアポニックスの技術
3. アクアポニックス・陸上養殖共通の課題
4. アクアポニックスの普及のために
第5章 陸上養殖事例集
第1節 バナメイエビ養殖(世界と日本)
1. 世界のバナメイ養殖
2. 生産国
3. 種苗生産
4. 国産バナメイエビの特徴と課題
5. 日本の課題
6. 世界の課題:病気
第2節 アワビ
1. 水質
2. 種苗
3. 飼料
4. 飼育密度
5. 飼育水槽
6. 生残率
7. 養殖事例
8. KA 式閉鎖循環型アワビ養殖システム
第3節 フグ、シロザケ 等
1. トラフグの陸上養殖の取り組みについて
2. シロサケの陸上養殖の取り組みについて
第4節 海藻スジアオノリ
1. 高知方式
2. 3 つの特徴
3. 株の選択
4. 肥料
5. 事業化例
アセットファイナンスグループおよびアグリ・フードプラクティスグループのパートナー。 ファイナンス分野では、リース・割賦売買等の動産ファイナンス、金融機関の海外進出支援、買収ファイナンス、国内および国外の不動産流動化等を中心に担当。 特に日本の金融機関の海外展開の観点から、アジア、欧州、北南米各国の不動産・動産に関する民商事法および金融機関規制の内容とその人的・地域的適用範囲を踏まえて、対象国ごとに利用可能なビジネスプラン・スキームを提案・実現していくことに多くの実績を有している。 また、アグリ・フードの分野では、農林漁業のバリューチェーンの各プロセスに適用される多様な法制を整理しつつ、スマート農業の導入や事業規模の拡大・資金ソースの多様化、ソーラーシェアリング、陸上養殖といった新しい取組の実現とスケール化を図るためのリーガルサービスを提供することを目指している。