株式会社東京機械製作所:金融商品取引法第164条第1項に基づく短期売買利益提供請求訴訟
西村あさひは、株式会社東京機械製作所(以下「東京機械製作所」)の主要株主であったアジアインベストメントファンド株式会社(以下「アジアインベストメントファンド」)が東京機械製作所株式の短期売買取引を行ったことにつき、東京機械製作所が、アジアインベストメントファンドに対して、金融商品取引法第164条第1項に基づき、同短期売買取引に伴う利益の提供を請求した訴訟において、東京機械製作所を代理致しました。本事件では、アジアインベストメントファンドが行った制度信用取引における返済売り及び現物買いの取引が、同条項に関して最大判平成14年2月13日民集56巻2号331頁が示した、「類型的にみて取引の態様自体から上記秘密を不当に利用することが認められない場合」に該当し、同条項の適用除外に当たるかなどが争点となりましたが、東京機械製作所は、2023年12月6日の東京地方裁判所における全面勝訴の判決(東京地判令和5年12月6日金融・商事判例1689号38頁)に引き続き、2024年7月31日、被告側の控訴を棄却する旨の全面勝訴の判決(東京高判令和6年7月31日金融・商事判例1705号18頁)を得ていました。これに対して、アジアインベストメントファンドは、最高裁判所に対して上告及び上告受理申立てを行っていましたが、最高裁判所第二小法廷は、2026年1月21日付けで、上告を棄却し、また上告受理申立てを上告審として受理しない旨の裁判官全員一致の決定(最二小決令和8年1月21日判例集未登載)を下しました。これにより東京機械製作所全面勝訴の一審判決は確定しています。
本件は、当事務所の太田洋弁護士、園尾隆司弁護士、山崎栄一郎弁護士、松原大祐弁護士、佐々木秀弁護士、石﨑泰哲弁護士、紺田哲司弁護士、今野渉弁護士、玉虫香里弁護士、福留千紗弁護士および瀬川堅心弁護士らが担当しました。
弁護士等 People

園尾 隆司 Takashi SONOO
- アドバイザー
- 東京
40年間の裁判官経験のうち、23年間、民事訴訟事件・倒産事件等の民事事件を担当。そのうち15年間は東京地方裁判所および東京高等裁判所において民事部裁判長として民事裁判を指揮。残る17年間は司法行政事務に携わり、最高裁判所事務総局民事局長・同総務局長等を歴任。これらの経験を民事事件・倒産処理手続等への対応においていかしていく。

裁判官として、高等裁判所及び地方裁判所を通じ、民事事件を主に担当し、東京地裁の破産再生部では複数の大型案件を扱い、同地裁の商事部では、会社訴訟、株価算定等の会社非訟、特別清算等の専門事件を担当した。これらの専門部在籍中は慶應義塾大学法科大学院で教員として民事実務基礎を担当した。 司法研修所では、専門訴訟をサポートする新設の第一部教官として、裁判官を対象に、コーポレート・ファイナンス、ストラクチャード・ファイナンス、デリバティブ、ソフトローとしての企業活動、企業価値算定、会計、統計処理等の金融・経済に関する多様な切り口から研修を企画した。 法務省には2度勤務し、1度目は、国の訴訟代理人として、専ら行政事件を担当し、原子力関係施設や国政選挙など政策の根幹に関わる重要案件を取り扱ったほか、国の立場で行政事件訴訟法の改正にも関与した。2度目は、行政庁を当事者とする紛争を未然に防止する予防司法支援制度の定着に務めた後、新設ポストである国際裁判支援対策室長として、国家間の国際裁判や投資仲裁を国内法曹としてサポートする体制作りに務めた。

コーポレート/M&A分野のパートナーとして、国内外のM&A案件、株主総会対応、会社関係訴訟、コーポレートガバナンス、ジェネラルコーポレート等、企業法務全般を幅広く手がける。 豊富な知識と経験をもとに、大規模な案件や高度の専門性が求められるコーポレート/M&A案件に強みを有する。日本航空株式会社の会社更生申立案件、サントリーホールディングス株式会社によるBeam Inc.の買収案件、シャープ株式会社による鴻海精密工業股份有限公司に対する第三者割当増資等に関与。 また、近時は敵対的買収案件、アクティビスト対応案件も数多く手がける。東芝機械株式会社(現:芝浦機械株式会社)に対する株式会社オフィスサポートからの敵対的TOBへの対応案件(有事導入型買収防衛策の第1号案件)、インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人に対するスターウッド・キャピタル・グループによる敵対的TOBへの対応案件、株式会社東京機械製作所に対するアジア開発キャピタル株式会社による敵対的な株式の市場買増しへの対応案件(最決令和3年11月18日資料版商事法務453号(2021)97頁)等に関与。

佐々木 秀 Shigeru SASAKI
- パートナー
- 東京
国内大手証券会社法務部における経験、事業会社への常駐経験等に基づき、大規模なM & A案件のみならず、中・小規模のM & A案件についても、クライアントである企業の事情や効率性にも配慮しつつ関与。対象業種としても製造業、小売業、金融機関等、幅広い分野にわたる。また、複数の著名な敵対的買収防衛案件に関与したほか、会計不祥事やハラスメント等の企業不祥事における危機対応へのアドバイス経験もあり。これらの幅広い経験に基づき、企業が日々直面する法務に関連する様々な問題についても、戦略的なアドバイスを提供。

紺田 哲司 Tetsushi KONDA
- パートナー
- 東京
これまで数多くの事業再生案件に債務者、債権者及びスポンサーの立場から関与し、法的整理及び私的整理を問わず、豊富な経験を有する。また、中規模から大規模のM&Aや企業関係訴訟等(複雑な損害賠償請求、名誉毀損訴訟、株式の価格決定事件、倒産法上の否認請求など)にも多く関与しており、幅広い観点からのサポート・アドバイスを提供する。
また、国内案件のみならず、日系企業によるタイ投資(現地会社の買収など)およびタイビジネスに関する案件や国際倒産案件も手掛けており、クロスボーダー取引に関しても知見を有する。




同意なき買収・アクティビスト対応、クロスボーダー案件を含むM&A取引、コーポレート・ガバナンスその他のコーポレート案件、国内・国際税務案件、個人情報・パーソナルデータ保護案件を中心に、企業法務全般を幅広く手がけており、日本経済新聞社による「企業が選ぶ2024年に活躍した弁護士ランキング」では、企業法務分野(1位)、税務分野(2位)にランクインしており、同じく「企業が選ぶ2023年に活躍した弁護士ランキング」では、企業法務分野(1位)、M&A・企業再編分野(1位)に、また「企業が選ぶ2022年に活躍した弁護士ランキング」では、企業法務分野(1位)にランクインしている。
また、会社法、金融商品取引法、租税法、個人情報保護法等を巡る最先端の問題についてアカデミアと実務とを架橋する研究・執筆活動に力を入れており、『コーポレートガバナンス入門』(岩波新書)、『敵対的買収とアクティビスト』(同)、『M&A・企業組織再編のスキームと税務〔第4版〕』、『M&A法大全〔全訂版〕(上)(下)』、『新株予約権ハンドブック〔第5版〕』、『個人情報保護法制大全』、『種類株式ハンドブック』など、編著者として編集・執筆した書籍・論文は多数に上る。