- 当事務所主催
経済安全保障シリーズセミナー 第2回 近時の日米輸出管理の動向
- 日時
- 【公開期間延長】収録日:2022年12月15日(木)公開期間:2022年12月27日(火)~2023年5月31日(水)17:00(JST)
- 会場
本セミナーは2023年5月31日(水)まで公開期間を延長いたします。
自由で開かれた国際的な経済活動の活発化により、世界経済が成長し、国家間の相互依存関係が拡大・深化してきましたが、近年、安全保障環境の厳しさが増すと共に、地政学的な緊張が高まっています。とりわけ、米中はそれぞれ通商・投資、人権、産業振興など幅広い分野にわたり、自らが目指す国際秩序・地域秩序の形成や影響力の拡大を目指した様々な政策を講じており、両国の戦略的競争は長期的に継続することが見込まれます。また、新型コロナウイルス感染症の拡大やロシアによるウクライナへの侵攻により、国際環境が益々複雑化しています。
こうした状況下、諸外国は、経済安全保障の重要性を認識し、重要物資の確保、先端的な技術開発、機微技術の流出防止、重要インフラの保護等を目的として、投資管理や輸出管理を強化したり、補助金などの支援策を講じたりしています。
日本においても、自律性の向上や優位性・不可欠性の獲得の観点から、2020年の外為法の改正等を通じた対内直接投資規制の強化、2022年の外為法に基づくみなし輸出規制の対象の明確化に加えて、2022年5月には、サプライチェーンの強靭化、基幹インフラの安全性・信頼性の確保、先端的な重要技術についての官民協力、特許出願の非公開化に関する制度整備を行うことにより、安全保障の確保に関する経済施策を総合的かつ効果的に推進するための、いわゆる経済安全保障推進法が成立しました。
経済安全保障シリーズセミナーでは、こうした、米中の政策・法規制、国際通商、投資スクリーニング、安全保障貿易管理、経済制裁、知的財産、サイバーセキュリティ等の、多くの法分野や政策が複雑に絡む経済安全保障の問題に対し、これらの分野について豊富な知見・経験を有する弁護士が、リレー形式で各分野についての解説を行います。
シリーズ第2回目の本ウェビナーでは、日米の輸出管理の近時の動向に焦点をあて、2022年5月の、日本の外為法に基づく、みなし輸出管理の明確化、及び同年年10月の、米商務省の先端半導体等に関する中国向け輸出規制の強化の概要について解説を行います。
プログラム Program
- 日本の輸出管理の近時の動向(「みなし輸出」管理の明確化)
- 米国の輸出管理の近時の動向(半導体等関連規制(対 中国)の拡大)
- ディスカッション
講師等 Speakers
令和元年(2019年)から令和4年(2022年)まで3年間、財務省に大臣官房企画官(任期付公務員)として勤務。在任中、2019年の外国投資家による上場企業の株式取得に係る事前届出の閾値を10%から1%に引き下げることなどを内容とする外為法改正の制度設計・立案を担当。 改正法施行以降は、事前届出に係る指定業種の見直し(感染症に対する医薬品・医療機器、重要鉱物資源関係の追加)、審査・モニタリング等の運用強化、米CFIUSをはじめとする同志国の関係機関との投資審査における連携強化、ロシアのウクライナ侵攻を受けた令和4年の外為法改正(暗号資産関連)、ロシア向け新規投資禁止などに携わる。
また、OECD(経済協力開発機構)の主催する加盟国の投資担当者向のウェビナーにおいて、スピーカーを務めている。
May 2021 – Webinar on Transparency, Predictability and Accountability for investment screening mechanisms
May 2022 – Regulatory proportionality of investment screening mechanisms
- 注意事項
*視聴環境につきましては、こちらをご参照ください。
*本セミナーの録音・録画、内容や資料の無断複製・引用はお控えください。
*法律事務所所属の⽅、およびご登録いただいた情報から所属先の確認できない⽅等(メールアドレスがフリーアドレスや携帯アドレスの⽅等)、当事務所が適切ではないと判断するお申込みについては、個別にご連絡することなくご視聴をお断りする場合がございますのでご了承ください。
国際通商法分野において広く経験を有し、特に、同分野に関与する多くのステークホルダーの立場で勤務した経験から、俯瞰的視点と、各案件およびクライアントの個別事情の考察とを両立させられる点に強みがある。
これまでの勤務先には、国際通商法分野の各国共通の基盤的規律であるWTO協定に関する実務を担うWTO事務局が含まれる(同事務局内に設けられた、WTO加盟国間の紛争解決手続を行う上級委員会の事務局にて勤務。)。 その後、エネルギー分野に特化した多国間の貿易投資協定であるエネルギー憲章条約の事務局(ブリュッセル)にて、法務顧問を務めた。 さらに、外務省では、二国間経済連携協定(EPA)交渉に従事。 加えて、民間企業の法務部にて、輸出者としての立場から海外でのアンチダンピングおよびセーフガード調査への対応にも従事した。
これらの経験から、当事務所でも、海外でのアンチダンピングおよびセーフガード調査への日本企業による対応の支援や、WTO紛争解決手続への参加を含むWTO協定に関する案件、EPA関連案件を手がける。また、安全保障貿易管理、原産地規則、関税分類等の、関連する国内法の案件にも幅広く対応している。