人権・環境・経済安全保障
中島和穂弁護士、淀川詔子弁護士、藤井康次郎弁護士、平家正博弁護士、石戸信平弁護士、桜田雄紀弁護士、稲岡優美子弁護士、川崎勝暉弁護士、木村響弁護士、室町峻哉弁護士、根本拓弁護士、大和田華子弁護士、佐藤咲耶弁護士、田代夕貴弁護士、渡邉純子弁護士および吉井一希弁護士が執筆した『人権・環境・経済安全保障 - 国際通商規制の新潮流と企業戦略』が、商事法務より刊行されました。
第1部 人権・環境と通商規制
第1章 人権問題と通商規制
第2章 人権デューデリジェンスの実践
第3章 環境問題と通商規制
第4章 人権・環境の保護と国際投資政策ーー投資関連協定をめぐる近時の動向を中心に
第2部 米欧日の経済安全保障法制
第5章 米国の経済安全保障法制
第6章 欧州の経済安全保障法制
第7章 日本の経済安全保障法制
第3部 通商規制と企業戦略
第8章 人権、環境および経済安全保障をめぐる通商規制の発展と企業戦略
第9章 [座談会]人権・環境・経済安全保障と企業戦略
- 関連リンク
著者等 Authors
独禁 / 通商・経済安全保障
- 輸出者の輸出時の確認義務の拡大:キャッチオール規制の強化
国際通商法分野において広く経験を有し、特に、同分野に関与する多くのステークホルダーの立場で勤務した経験から、俯瞰的視点と、各案件およびクライアントの個別事情の考察とを両立させられる点に強みがある。
これまでの勤務先には、国際通商法分野の各国共通の基盤的規律であるWTO協定に関する実務を担うWTO事務局が含まれる(同事務局内に設けられた、WTO加盟国間の紛争解決手続を行う上級委員会の事務局にて勤務。)。 その後、エネルギー分野に特化した多国間の貿易投資協定であるエネルギー憲章条約の事務局(ブリュッセル)にて、法務顧問を務めた。 さらに、外務省では、二国間経済連携協定(EPA)交渉に従事。 加えて、民間企業の法務部にて、輸出者としての立場から海外でのアンチダンピングおよびセーフガード調査への対応にも従事した。
これらの経験から、当事務所でも、海外でのアンチダンピングおよびセーフガード調査への日本企業による対応の支援や、WTO紛争解決手続への参加を含むWTO協定に関する案件、EPA関連案件を手がける。また、安全保障貿易管理、原産地規則、関税分類等の、関連する国内法の案件にも幅広く対応している。
競争法の分野においては、多数の談合や国際カルテル事件、日本内外の企業結合審査対応、優越的地位濫用事件や最新のプラットフォームやデジタル関連の単独行為事案などを手がけてきている。また、資源の寡占・独占への対処案件やLNGのアジア市場における競争環境を促進するための案件も手がけるなど、資源エネルギー分野にも強みを有する。
国際通商法の分野では、経済産業省の政府内弁護士として、中国レアアース事件をはじめに多くのWTO紛争を担当。当事務所においても、国内外のアンチダンピングや補助金相殺関税の申請活動や応訴活動を常時手がけているほか、WTO紛争解決手続への参加を含むWTO協定に関する案件、CPTPP、日EUEPA等の経済連携協定に関する案件、投資協定仲裁に関する案件、輸出管理、投資規制、経済制裁をはじめとする経済安全保障分野の案件を多く手がける。
近年はこうした分野の知見・経験を活かし、デジタル分野の法政策・規制やサスティナビリティ関連の公共政策に関連する案件への取組みも強化している。
独禁 / 通商・経済安全保障
- トランプ2.0の通商・経済安全保障政策の概要
独禁 / 通商・経済安全保障
- トランプ2.0の通商・経済安全保障政策の概要
国際通商法を専門とする。2016年から2018年まで経済産業省に出向し、政府内弁護士として、多数のWTO紛争や貿易交渉を担当するとともに、米中の通商政策への対応を行った。現在は、日本が関係するWTO紛争解決手続案件、国内外の貿易救済措置(アンチダンピング、セーフガード)、国際通商法関係の政府の委託調査、関税・原産地関係への対応等を広く手がけている。近年は、貿易と環境・人権の問題にも積極的に取り組んでおり、多数の執筆が存在。
独禁 / 通商・経済安全保障
- トランプ2.0の通商・経済安全保障政策の概要
独禁 / 通商・経済安全保障
- トランプ2.0の通商・経済安全保障政策の概要
国際投資紛争解決及び貿易救済関係紛争解決の分野において幅広い実績を有しております。国際投資紛争関係では、ICSID、UNCITRAL、ICC仲裁規則が適用される仲裁案件において企業又は政府を代理、助言しており、通商関係では、外国政府によるアンチ・ダンピング税・補助金相殺関税の賦課手続に関し、企業に助言を行うとともに、貿易救済措置を対象とするWTO紛争解決手続をも手掛けています。
また、紛争解決以外でも、様々な分野の国際法(投資保護、経済制裁、政府調達、サービス貿易、電子商取引、主権免除・外交特権、海洋法および宇宙法を含む。)の遵守、実施等に関する法的諸問題について企業および政府に助言を行っております。これまで手がけた案件には下記のものを含みます。
①アジア太平洋地域および中央アジア地域の国々の政府職員向けの、国際投資法およびサービス貿易協定交渉に関するトレーニングの実施
②政府調達協定(GPA)および経済連携協定の適用対象となる公共調達手続についての助言
③外国政府・国際機関と私企業との間の契約に関する主権免除または外交特権の問題についての助言
④私企業による月その他の天体における宇宙資源開発から生ずる国際法上の問題についての助言
西村あさひ参画前には、外務省に任期付弁護士として奉職し、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、日EU・EPA、日ASEAN包括的経済連携協定、日豪経済連携協定、日モンゴル経済連携協定、日モザンビーク投資協定等、多数の投資関連協定の交渉、締結、国会承認手続を手がけておりました。
資源 / エネルギー
- 排出量取引制度におけるCO2回収カウントルール
独禁 / 通商・経済安全保障
- ICSID投資仲裁判断の国内裁判所による承認・執行と主権免除
独禁 / 通商・経済安全保障
- エネルギー憲章条約(ECT)改正条約の採択(2024年12月)
令和元年(2019年)から令和4年(2022年)まで3年間、財務省に大臣官房企画官(任期付公務員)として勤務。在任中、2019年の外国投資家による上場企業の株式取得に係る事前届出の閾値を10%から1%に引き下げることなどを内容とする外為法改正の制度設計・立案を担当。 改正法施行以降は、事前届出に係る指定業種の見直し(感染症に対する医薬品・医療機器、重要鉱物資源関係の追加)、審査・モニタリング等の運用強化、米CFIUSをはじめとする同志国の関係機関との投資審査における連携強化、ロシアのウクライナ侵攻を受けた令和4年の外為法改正(暗号資産関連)、ロシア向け新規投資禁止などに携わる。
また、OECD(経済協力開発機構)の主催する加盟国の投資担当者向のウェビナーにおいて、スピーカーを務めている。
May 2021 – Webinar on Transparency, Predictability and Accountability for investment screening mechanisms
May 2022 – Regulatory proportionality of investment screening mechanisms
稲岡 優美子(編著者) Yumiko INAOKA
- アソシエイト
- 東京
木村 響(編著者) Hibiki KIMURA
- アソシエイト
- ブリュッセル
室町 峻哉(編著者) Shunya MUROMACHI
- アソシエイト
- 東京
大和田 華子(編著者) Hanako OHWADA
- アソシエイト
- 東京
佐藤 咲耶(編著者) Sakuya SATO
- アソシエイト
- 東京
独禁 / 通商・経済安全保障
- EUの炭素国境調整措置(CBAM)-アップデート-
資源 / エネルギー
独禁 / 通商・経済安全保障
- CCS制度整備の動向
独禁 / 通商・経済安全保障
- EU外国補助金規制における公共調達の事前届出及び審査
国内外のコーポレート業務一般に加え、5年にわたるベトナムその他東南アジア諸国における日系企業のアジア事業展開に関する幅広い業務への従事経験、その後の英国における3年の留学・実務経験を踏まえ、M&A、一般企業法務、アジア法務・ヨーロッパ法務を含む様々な法分野・法域との連携を行いながら、グローバルに急速に変化するサステナビリティ分野における企業の伴走支援を全方位的に行っている。経済産業省の産業構造審議会の委員を含む、人権及び環境課題に関する政府の各種検討会での委員、業界団体のアドバイザー、大手上場企業のサステナビリティ・アドバイザリーボードの有識者等も多く務めながら、欧州の企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CSDDD)その他の海外各国のサステナビリティ関連規制も踏まえた現場での実践について、多くの日本企業を支援している。
また、国際労働機関(ILO)コンサルタントとしての業務経験も踏まえた、グローバルかつ多様なステークホルダーとの連携も強みとする。ビジネスと人権も取扱分野とし、継続的な平時の人権デューデリジェンスの実施支援(各種リスク調査、リスクマッピング、現場調査、ステークホルダーとの対話・ヒアリング支援、関連法の助言、各種規程類の整備、契約作成等)の他、グリーバンスメカニズムの構築支援、NGO等との対話を含む人権リスク発覚時の人権危機管理、グリーバンス窓口の受託、紛争等の影響を受ける地域におけるデューデリジェンスの実施、社内・グループ内の連携体制(グローバルガバナンス体制)に関する仕組構築、M&A時のESGデューデリジェンス等の幅広い依頼に対応し、日本企業に対する支援を行っている。
日本繊維産業連盟が2022年7月に策定した繊維・アパレル業界の人権デューデリジェンスに関する「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」の策定を、国際労働機関(ILO)コンサルタントとして国際機関の立場から主としてリード。
グリーンウォッシュ対策や、関連法規を踏まえた環境デューデリジェンスの支援も実施。
戦略法務・ガバナンス研究会サステナビリティ分科会アドバイザー。JEITA CSR委員会サステナビリティWGアドバイザー。ビジネスと人権ロイヤーズネットワーク運営委員。一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)助言仲介委員。一般社団法人中部SDGs推進センター・シニアアドバイザー。
International Bar Association Business Human Rights(BHR)Committee /Human Rights Law Committee 委員。環境省 日本企業による環境デュー・ディリジェンス対応促進に向けた懇談会 有識者。
吉井 一希(編著者) Kazuki YOSHII
- アソシエイト
- 東京
事業再生局面での官民ファンドによるM&A、証券会社と証券取引所間の巨額の損害賠償紛争、日本で初めての買収防衛策の導入、世界に拠点を有する企業間の統合、地政学的なリスクを抱える中東への進出案件、M&Aの価格調整における巨額の仲裁案件など、様々な論点が複雑に絡む案件の経験が豊富。 近時は、経済安全保障規制に関して、取引のリスクアセスメントや契約書作成、当局への自主申告、当局の執行に対する対応、および、コンプライアンス体制の整備を助言する。特に、技術競争や人権に関する米中対立、ミャンマー、イランやロシアに関して、日本・欧米の経済制裁、輸出規制その他の経済安全保障規制が関係する取引に数多く関与する。